Touch



[BIOGRAPHY]

マーク・マンゴールドを中心に結成されたNY出身のTouch。その前身は、'74年に「Branded Bad」でコロンビア・レコードよりデビューし、「Tear Gas」、「Powehouse」と計3枚のアルバムをリリースしたAmerican Tearsというプログレッシヴ、シンフォニック・ロック・バンドにあった。American Tears解散後、最後のラインナップであったクレイグ・ブルックス(g & vo)、マーク・マンゴールド(key & vo)、グレン・キッカート(ds)の3人は新たなベーシストとしてダグ・ハワードを加入させ、ニュー・グループを始動させる。それがこのTouchである。彼らはさらなるサウンドの構築と新しい方向性を求めてソングライトとリハーサルを重ねていく。

リッチー・ブラックモア率いるRainbowのマネージメントにその実力と将来性が認められたTouchはアトランティックとのレコード契約を獲得し、繊細かつダイナミズム溢れるサウンドを引っ提げて’80年7月にデビュー・アルバム「Touch」でシーンに登場を果たす。各方面からの素晴らしいリアクションと評価を得、注目度をアップさせていった彼らは、シングル”Don't You Know What Love Is”と” When The Spirit Moves You”の2曲を全米Top 40圏内へランク・インさせる。同年8月にはイギリス、ドニントンで開催された野外フェス、第1回「モンスターズ・オブ・ロック」に新人ながらSaxon, Scorpions, Rainbow, Judas Priest, April Wine, Riotらと共に参戦。華々しく登場したTouchはヨーロッパのファンにも熱狂的に歓迎され(この時のライヴ音源は当時LPとして発売されている)、順調なスタートを切ることに成功した。



多くのロック・ファンからの期待を担ったバンドは奇才トッド・ラングレンをプロデューサーに迎え入れ、セカンド・アルバムの制作に突入していく。しかし、この頃からバンドを取り巻く雲行きが少しずつ怪しくなっていき、様々なトラブルからその活動に頓挫を来たす。それでもなんとかセカンド・アルバムを完成させるが、所属レコード会社はその仕上がりに満足することなく、リリースに関して首を縦に振ることはなかった。結果、マスターはお蔵入りに・・・そんな状況に置かれながらもバンドは新曲を書き、当時Rainbowのベーシストであったロジャー・グローヴァーと組んでレコーディングを行うなどして、果敢にチャレンジしていくが、遂にメンバー間の関係に亀裂が入り、解散への道を歩むことになる。

Touch解散後、マーク・マンゴールドはマイケル・ボルトン、シェール、ポール・ロジャース、フィオナ等へコンポーザーとして曲を提供していき、新たなロック・バンド、Drive, She Saidを結成する。デビュー作を’89年にリリースし、後、4枚のアルバムを発表する。この他にアル・ピトレリらとブルージーなロック・バンド、Flesh & Bloodを結成、’98年にはメロディアス・ハード・バンド、Mystic Healerを立ち上げる。さらにThe Signとして2枚のアルバムを発表し、その健在振りを示している。職人気質と呼ばれているマーク・マンゴールドはソロ活動も行っており、「Mirror Image」を筆頭に、「Lift」、「Channels」とソロ・アルバムも発表。ここではキーボード、ピアノをフィーチュアしたヒーリング系の落ち着いた作風を聴かせている。近年は新しい才能の発掘にも力を注ぎ、ライザ・ウィルソンというポップス系女性シンガーのプロデュースも手掛け、アルバム「Lyza Wilson」を自身のレーベルからリリースしている。

本作ザ・コンプリート・ワークス【完全版】は’98年に発売された「The Complete Works I & II」に続くものだが、一部曲順を変更し、新たにデジタル・リマスター処理が施されている。さらに紙ジャケット仕様、本邦初公開となる演奏シーン・メインのDVD付。まさにTouchが残した軌跡を網羅した完全版といえるであろう。

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